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  • 執筆者の写真Frontier Valuation

JIMTOF2018視察記

JIMTOF2018 第29回日本国際工作機械見本市が 11月1日(木)~6日(火)まで東京ビッグ サイトで開催された。   基礎教育を担当して頂いた米国人の講師から「機械設備の評価人は見本市に行って情報収集しなさい」と教えられたので、なるべく見本市には足を運びたいと思っているが、見本市は様々な分野で多数開催されており、全てを訪れることはできない。その中でJIMTOFは訪れるべき見本市のひとつとして毎回足を運んでいる。 機械設備の評価人というのはものづくりの専門家ではないので、特定の機械を見に行くというよりは、会場全体を見て業界のトレンドや技術動向を把握することが主な目的になる。 同じ見本市を何度か訪れると業界の動向が立体的に見えてくる。 今回のJIMTOFでいえば、IoTなどインターネットを使った生産管理・機械管理、労働力不足を背景としたロボット化の推進、アジアの台頭、3Dプリンタの版図拡大が印象的であった。ロボット化については以前の回でも勿論展示はあったが、以前はコストダウンや労働安全の向上といった色彩を強く感じたのに対し、今回は労働力不足に対する意識が強まっているように見受けられた。 機械設備の評価に携わると、様々な機械を相手にすることになり、特定の機械について深く勉強しても評価案件に出会えるとは限らない。最初の頃は「機械を知りたいのだったら、機械を使っている工場にお願いしてタダで清掃でもやって学べ」などと、その道に詳しい人から助言を受けたことがあった。しかし、特定の機械の専門家としての能力を求められているわけではなく、どちらかと言えば広く浅く、機械自体に焦点を当てるよりは、全体的なバックグラウンドや技術動向をつかんでおくことが大事であると感じる。 評価作業はやろうと思えば貰ってきたデータを表計算ソフトでいじって数字だけいじればそれらしい価値は算出できる。そう考えるとJIMTOFのような特に規模も大きな見本市に出向いて、歩いて回るだけで十数キロの道のりになってしまうような無駄はしなくてもいいように思えるが、やはり、評価人がいろいろな体験をした方が、より生きた価値に近づけるのではないかと思うところである。


JIMTOF2018 Fighting for the win

JIMTOF2018 NSX Concept GT

 


2018年11月7日

 

米国鑑定士協会認定資産評価士(機械設備)

松浦英泰

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